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会長短信「春夏秋冬」

会長短信「春夏秋冬」はメールマガジン(メルマ日獣)に掲載しています

会長短信「春夏秋冬(56)」

「「認定VMAT講習会」の共同開催を推進します」
 2年前の4月14日に熊本地震の前震が、4月16日には本震が発生し、早や2年が過ぎました。しかし、報道されているとおり、未だに被災家屋の再建等は途上段階にあり、多くの被災者の方々が仮設住宅での生活を余儀なくされています。  また、被災動物についても同様で、「熊本地震ペット救援センター」として活用した「九州災害時動物救援センター」には、現在も被災飼い主が引き取ることができない犬・猫6頭が保護されています。  今月には、4月9日未明に島根県東部で震度5強の地震が発生し、また4月19日には霧島連山の硫黄山が新燃岳に続いて250年振りに噴火し、更に4月22日には草津白根山でも火山性地震が増加して警戒レベル2となりました。  このように、地震、噴火、水害等による災害は、いつ・どこで発生するのか予断を許さない状況です。  前月の春夏秋冬(55)では、3月26日に開催された理事会で、平成30年度の主要課題として、緊急災害時動物救護活動に力を入れることをご紹介しました。  翌日の3月27日に開催された動物飼育環境整備推進特別委員会の第2回災害時動物救援対策検討委員会では、環境省の動物愛護管理室の担当官から、本会の村中副会長が座長を務められた検討会で、「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を「人とペットの災害対策ガイドライン」に名称を変更し、新たに策定されたガイドラインの概要が説明されました。  名称変更の理由は、 ①災害時にまず救うべき対象は人間であり、災害時にも被災者がペットを適切に飼養できるように支援するものであること、②災害時の対策は平常時の備えが最も重要であることから「災害時における」を削除したとのことです。  このような趣旨を踏まえ、検討委員会では、前期の動物福祉・愛護部会の小委員会において取りまとめられた「災害時動物救護の地域活動ガイドライン(案)」に従った地方獣医師会における動物救護活動、またその活動を支援するための各ブロック及び日本獣医師会における救護活動について検討が進められました。  本会の活動としては、地方獣医師会における上記のガイドラインを参考にした救護活動マニュアルの作成、行政との動物救護協定の締結、ブロックにおける常設シェルターの設置等への支援のほか、獣医療支援チーム(VMAT)の養成・認定・登録、危機管理室の設置等について議論が行われました。  4月18日に開催された本年度第1回業務運営幹部会において、災害動物医療研究会から要請された「認定VMAT講習会」の共同開催と講習会修了者の本会によるVMAT認定・登録を、本年7月に岩手県で開催される講習会から実施することが決定されました。  地方獣医師会に対しては近日中に今年度の「認定VMAT講習会」の開催計画及びVMAT認定・登録についてお知らせする予定です。  このような災害対応への研修会は、「九州災害時動物救援センター」においても既に実施されています。  平成29年度には、沖学園高等学校の生徒12名、福岡県の獣医師職員及び動物愛護推進員が2回にわたり約60名、防災士会会員6名の皆さん方による災害時動物救護研修が実施されました。  今後は「認定VMAT講習会」も、「九州災害時動物救援センター」を活用して積極的に推進していく計画です。  全国的に災害発生が懸念される中で、平常時からの備えの一環として、「認定VMAT講習会」への積極的な参加をお願いいたします。 平成30年4月27日 公益社団法人 日本獣医師会 会長 藏内勇夫

バックナンバー

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会長短信「春夏秋冬(20)」「獣医師として巣立つ卒業生の皆さんに対する期待」(平成27年3月16日)
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会長短信「春夏秋冬(18)」「魅力ある組織の発展を期待 -新たな挑戦元年に-」(平成27年1月22日)
会長短信「春夏秋冬(17)」「気持ちも新たに年を越します」(平成26年12月22日)
会長短信「春夏秋冬(16)」「日本医師会との連携シンポジウムを開催して」(平成26年11月14日)
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会長短信「春夏秋冬(13)」 「人とペットとの共生社会の構築を」(平成26年8月21日)
会長短信「春夏秋冬(12)」 「地方獣医師会との連携を強化し、迅速な課題解決に向けた更なる決意」(平成26年7月17日)
会長短信「春夏秋冬(11)」 「国際馬術競技大会に不可欠な獣医師会の支援」(平成26年6月20日)
会長短信「春夏秋冬(10)」 「地方獣医師会との連携を強化し、迅速な課題解決に向けた更なる決意」(平成26年5月16日)
会長短信「春夏秋冬(9)」 「獣医師会の約束」(平成26年4月21日)
会長短信「春夏秋冬(8)」 「平成25年度獣医学術学会年次大会(千葉)が成功裏に終了」(平成26年3月20日)
会長短信「春夏秋冬(7)」 「共に歩む日本獣医師会に期待を」 (平成26年2月20日)
会長短信「春夏秋冬(6)」 「目標実現の年に」 (平成26年1月17日)
会長短信「春夏秋冬(5)」 「新しい年に向かって」 (平成25年12月18日)
会長短信「春夏秋冬(4)」 「私の活動の原点は動物愛護運動から」 (平成25年11月19日)
会長短信「春夏秋冬(3)」 「五十嵐幸男先生のご逝去に接し」 (平成25年10月17日)
会長短信「春夏秋冬(2)」 「広く国民の理解の下で狂犬病対策の推進を」 (平成25年9月17日)
会長短信「春夏秋冬(1)」 「本会の発展はスピードある対応と組織行動で」 (平成25年8月17日)
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