会長短信「春夏秋冬」
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会長短信「春夏秋冬(15)」
「地区獣医師大会に出席して」
残暑の8月30日に静岡市で開催された中部地区獣医師大会に出席して以降、9月7日は徳島市の四国地区大会、9月11日は札幌市の北海道地区大会、10月4日は鹿児島市の九州地区大会、10月7日は仙台市の東北地区大会、10月12日は堺市の近畿地区大会、10月12日は秋が深まる松江市の中国地区大会に出席し、日本獣医師会長としての平成26年度の地区獣医師大会への出席は終わりました。各地区とも地方会の会長をはじめ多くの構成 会員の皆様とお話が出来ましたことは、大変有意義であり、感謝の気持ちで一杯です。なお、9月7日の関東・東京地区合同大会は、四国地区大会の開催日が重なったため欠席し、砂原・酒井両副会長に出席をお願いしました。同地区では7月13日開催の合同理事会に出席させていただきました。
各地区大会とも、獣医師会で永年のご功労を認められた先生方や学術研究発表で優秀成果を挙げられた先生方への表彰が行われました。表彰を受けられた先生方に敬意を表するとともに、今後一層の獣医師会へのご貢献をお願いいたしました。
地区大会では、次の内容の祝辞を申し上げました。「日本獣医師会が担う役割は、国家や国民の期待に応え、社会に貢献できる獣医師を育成し、確保すること、一方、その獣医師が高度専門職業人としての誇りを持ち、各々の職域において実力を十二分に発揮できるように職場環境を整備し、処遇を改善することにあります。
そのためには、日本獣医師会と地方獣医師会が連携を強化することが重要であり、日本獣医師会は地方獣医師会の発展や整備充実を図るために、一所懸命に汗をかいて努力し、地方獣医師会は日本獣医師会を強く支えていただかなければなりません。相互の信頼と理解の下で、構成獣医師の先生方が日々喜んで頂けるように、諸課題を迅速にかつ確実に解決することを実践してきました。特に、日本獣医師会と地方獣医師会が情報と認識を共有し、一体となって活動しなければなりません。そのためには、可能な限り地方獣医師会を訪れ、会長をはじめ多くの構成獣医師の方々からご意見を伺ってまいりました」。
さらに、「スピード感を持って解決すべき課題は、狂犬病防疫体制の再整備、女性獣医師の就業支援、医師会との学術連携の強化であり、三つの特別委員会を設置して活動しております。それぞれの特別委員会は、年度内に今後の進むべき道筋を立てることになっており、獣医師会の発展に寄与するものと確信しています。」と、お話ししました。
また、「日本獣医師会は昨年11月に、日本医師会と学術協定を取り交わし、現在、12の地方獣医師会と医師会が協定を結び、4つの地方獣医師会が締結に向けて作業を進めています。更に日本獣医師会が、これまで取り組んできた課題は、獣医学教育の整備充実と公務員獣医師の処遇改善であります。世界水準の獣医学の教育環境を整備し、国内外で活躍する獣医師を育成するため、今後も全力で取り組みます。公務員の処遇改善に関しては、平成26年7月30日に開催された全国都道府県議会議長会第148回定期総会において、公務員獣医師の処遇の改善等が盛り込まれた「平成27年度予算編成並びに施策に関する提言」が決定されました。翌7月31日には、同議長会の役員会が内閣官房及び与党各党に、また同会農林水産環境委員会が農林水産省、環境省及び自民党に要請活動を行いました。
日本獣医師会は、公務員獣医師の職務内容と責務にふさわしい処遇を求めて、要請活動を一層強化しているところです。」
さらに、「私は、地方獣医師会と構成獣医師皆さんとの強い絆の下、情報を共有し、対話を重視し、スピード感を持って確実に邁進してまいりますので、今後とも一層のご支援とご協力をお願いいたします。」と結びました。
なお、10月4日には、東京都立駒沢オリンピック公園の中央広場で、2014 動物感謝デー in Japan “World Veterinary Day”が、日本獣医師会の主催、55の地方獣医師会の協賛で開催されました。この動物感謝デーは、農林水産省、環境省、厚生労働省、文部科学省、外務省、観光庁、内閣府食品安全委員会、東京都などが後援し、特別協賛8団体、一般協賛29団体、協力機関は23団体、獣医系大学16校の協力を得て実施されました。獣医師の役割紹介、獣医師による家庭動物の飼育相談、地方獣医師会による展示、一日獣医師体験、動物ふれあいコーナー、補助犬、警察犬や災害救助犬の紹介等の企画に、約28,000人が来場され、大成功のうちに終了しました。ご協力いただいた地方獣医師会及び構成獣医師の皆さんに感謝申し上げます。動物感謝デーは、昨年は台風襲来で中止になり、今年も台風の影響が心配されましたが、無事開催することが出来てほっとしています。皆さんのご支援ご協力に感謝申し上げます。ありがとうございました。
平成26年10月23日 公益社団法人日本獣医師会 会長 藏内勇夫
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