会長短信「春夏秋冬」
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会長短信「春夏秋冬(50)」
「目まぐるしく活動したひと月」
9月末から10月は、目まぐるしく多くの行事や出来事に追われる日々でした。
それは、9月28日(木)の臨時国会開会冒頭における衆議院の解散から始まりました。翌9月29日(金)は、平成29年度全国獣医師会会長会議が開催され、質疑応答が集中した議題は、平成29年度からの課題への対応方針としてのロードマップと、アニマルクラスター構想でした。
ロードマップについては、社会情勢や制度との関連で特に計画的かつ意欲的に検討を進める必要がある案件として、狂犬病予防体制整備、薬剤耐性(AMR)対策、マイクロチップ(MC)普及推進及び認定看護師の公的資格化の4件に絞って作成しました。
中でも、平成30年度に動物愛護管理法の改正が予定されていることに関連し、販売用の犬・猫へのMC装着の義務付けと、犬鑑札や狂犬病予防注射済み票の代替措置としてのMCの活用に関して積極的に議論が行われました。
また、アニマルクラスターとは、MC情報を活用して、獣医師や飼い主を含む動物関連業界が一体となって連携し、利便性や付加価値の向上を図ろうとするものです。
MCは、狂犬病予防法に基づく犬の登録情報の管理にも活用できる可能性があるため、二つの法律に基づく公益事業の充実と、地方獣医師会の役割の強化が期待されます。
会議の後は、全国獣医師会・日本獣医師会関係者事業推進懇談会が開催されました。この懇談会の場を活用し、6月に開催された第74回通常総会で本会役員等を退任された5人の方々、また、熊本地震ペット救援センターの施設整備のための指定寄附金制度において多額の寄附金を頂戴した関係企業の方々に、日本獣医師会会長特別感謝状を贈呈させていただきました。
本会の業務運営に多大なるご支援・ご貢献をいただいた皆様方に、改めて深甚なる謝意を表します。
9月30日(土)は、第11回目となる2017動物感謝デーが東京都の駒沢オリンピック公園に場所を戻して開催されました。お陰様で好天に恵まれ、約2万9千人の来場者を迎えて盛大に開催することができました。多大なるご支援とご協力をいただいた協賛企業、関係省庁、地方獣医師会、関係団体、教育機関、獣医学生や高校の学生の皆様方に、深く感謝申し上げます。
翌10月1日(日)は、舞台を大分県玖珠郡九重町に移して、九州災害時動物救援センターの落成式典を開催しました。指定寄附金制度を活用してご寄附をいただいた1億5千万円余の資金により、3万㎡の敷地に猫舎2棟、犬舎12棟などの施設改修が完了しました。緊急に整備した救援センターを活用し、熊本地震で被災した多数の犬・猫の保護・収容に貢献することができました。この式典においても、多額のご寄附をいただいた地元九州の関係企業の方々に日本獣医師会会長特別感謝状を贈呈させていただきました。
10月10日に総選挙の告示が行われたため、12日(木)に青森で開催された東北地区獣医師大会には出席できず残念な思いでしたが、8日(日)の大阪での近畿地区獣医師大会及び全国で最後となる15日(日)の沖縄での九州地区獣医師大会には何とか出席することができました。
私にとっては、目まぐるしく活動したひと月になりましたが、これらの多くの行事の成功に向けて準備をし、また多大なるご協力・ご支援を賜りました関係者の皆様方に改めて感謝申し上げます。
そして、10月22日(日)に投開票が行われた第48回衆議院選挙は、与党の圧勝という結果となりました。新たな内閣の下で、年末に向けて、平成30年度予算案の編成、次期通常国会提出法案の最終的な詰めの作業が慌ただしく進められます。
私達もこの急速な社会の流れに乗り遅れることなく、国民のニーズに応えて貢献できるよう、しっかりと準備を進めていかなければなりません。
引き続き、地方獣医師会をはじめ関係の皆様方と連携しながら、しっかりと対応して参りましょう。
平成29年11月2日 公益社団法人 日本獣医師会 会長 藏内勇夫
バックナンバー
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