公益社団法人日本獣医師会

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日本獣医師会・獣医師会活動指針の制定

掲載日:2010年06月28日

「日本獣医師会・獣医師会活動指針」の制定

1  制定の趣旨

 日本獣医師会においては、獣医師自らが職業倫理を達成する上で、その指針としての日本獣医師会獣医師倫理綱領については、平成7年6月開催の第52回通常総会において採択された「獣医師の誓い-95年宣言」として定めていますが、獣医師会活動の理念としての活動指針は特に定めたものはありません。

 今回、日本獣医師会及び地方獣医師会が獣医師会活動を推進するに当たり、その指標とする共通の理念(旗標)を最近の獣医療をめぐる国内外の動向等を踏まえ「日本獣医師会・獣医師会活動指針」として定めたところですが、その背景事情は次の通りです。

(1)この4月、特例社団法人の合併手続きにより日本動物保護管理協会が日本獣医師会に吸収合併されたところです。このことに伴い日本獣医師会及び地方獣医師会は、それぞれ獣医師会活動を通じての動物の福祉・愛護関係業務の一層の展開を期することとなりま
した。

(2)一方で今後、特例社団法人につきましては、平成25年末を期限とする新公益法人制度への移行が求められております。日本獣医師会及び地方獣医師会は、ともに獣医師会活動を公益目的事業として位置づけ、獣医師会活動の推進を通じ獣医師会会員組織の一層の結束と基盤強化を図ることとしたところです。

(3)獣医師会活動の推進に当たっては、国民的理解の醸成とともに、動物関連産業界、大学・研究機関や行政当局等との連携による支援・協力体制の確保が必要であり、特に日本獣医師会が世界獣医学協会の提唱する「世界獣医師の日」運動に呼応して開催する「動物感謝デー in JAPAN」などの獣医事向上の普及啓発活動につきましては地方獣医師会、獣医学術団体、動物関連産業界とともに推進していくことが求められるところです。

(4)他方、獣医療の果たすべき役割に係る国際動向として、動物と人及びそれを取り巻く生態系が共有すべき「ひとつの健康。(いわゆる One World-One Health)」の考え方が提唱され、これの実現を研究対象とするConservation Medicine(保全医学)が、獣医学、医学、生態学等との連携による新たな学問領域として発足し、地球環境の保全、国民生活の安全・安心確保に対する獣医師及び獣医療の一層の寄与が求められているところです。

2  制定の手続き及び制定内容

 獣医師会活動指針につきましては、前記1の事情を背景とし、平成22年5月28日開催の第1回理事会において審議・決定したところですが、6月28日開催の第67回通常総会の平成22年度事業計画に別紙を内容とする「日本獣医師会・獣医師会活動指針 -動物と人の健康は一つ。そして、それは、地球の願い。- 」を上程し採択したところです。
日本獣医師会・獣医師会活動指針