分娩後,初回排卵までの日数を決定する要因として,分娩後のエネルギーバランス(EB)の低下,分娩時の低いBCS,授乳,母子の絆がある.
  分娩後の乳牛のLHパルス頻度は,EBがいったん最低値に達した後に増加を開始し,この増加は最終的に初回排卵をもたらす[8].乳牛や肉牛では,ネガティブエネルギーバランス(NEB)の最低値までの日数とBCSの低下の程度が分娩後初回排卵までの日数を決定するが,さらに肉牛では授乳頻度と母子の絆が影響する[42, 47].
  無発情期間においては,FSHの繰り返しの増加が7〜10日ごとにみられ,おのおのが新しい卵胞波の出現と関連し,初回排卵前にはLHのパルス頻度と濃度が増加する(図4).さらに,授乳している肉牛で1日当たりの授乳回数を制限したり,子牛を完全に離すと急激にLHパルス頻度は増加する(図5)[43].

図4 分娩後に授乳している肉牛のLHパルス頻度,血中LH濃度,パルス振幅およびパルス幅

図5 肉牛の分娩後の経過日数に伴う初回排卵の累積パーセント