![]() 図2 品質・安全性保証システム 国際的安全性保証システム 品質と安全性:厚生省はHACCP(危害解析・臨界管理点)方式に基づく「総合衛生管理製造過程の承認制度」を1996年に発足させ,その普及を目的として昨年5月には「食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法」が制定された.他方,食品業界においては,衛生基準に合致していないことを理由に欧州への魚介類製品輸出ができなくなったことを契機に,品質管理・保証システムとしてのISO 9000シリーズ(ISO:国際標準化機構)への関心が高まってきた.「HACCPとISO 9000はどう違うの?」という疑問には,「安全性と品質のどちらに重きを置くかの違い」と答えられるが,必ずしも一線を引けるものではない(図1).品質保証(QA)は,食品機能の保証を基本とするが,マイナス要因を消去する見地から安全性をも含んでいる.他方,「食品衛生とは,生育,生産,製造から最終的に人に消費されるまでのすべての段階における食品の安全性,完全性,健全性を保障するのに必要なあらゆる手段を意味する(WHO)」とあるように,食品衛生にも食品機能の保全に関わる概念が入り込んでいる. |
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