- 【来賓の紹介】
大森専務理事から来賓の紹介が行われた.
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- 【日本獣医師会会長感謝状贈呈】
日本獣医師会会長感謝状が以下のとおり贈呈された.
- 平成19年度日本獣医師会学会年次大会の開催運営を受託し獣医学術の振興・普及に顕著な功績があった者
社団法人 香川県獣医師会
- 平成19年度において,獣医師会活動の基盤となる会員加入の推進等の組織強化に顕著な実績を挙げた者
社団法人 大阪市獣医師会
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- 【獣医師会職員永年勤続表彰】
獣医師会の永年勤続職員に対して次のとおり表彰が行われた.
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- 【議長・副議長選出】
会長が仮議長となり,「仮議長一任」の声を受け,次の2名を議長・副議長に選出した.
議 長 三野榮治郎(三重県獣医師会長)
副議長 岩上一紘(栃木県獣医師会長)
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- 【議事録署名人の選任】
議事録署名人については,議長一任の声を受け,議長が以下の2名を選任した.
宮澤 宏(長野県獣医師会長)
竹下正興(長崎県獣医師会長)
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- 【議 事】
議長により次のとおり議案審議が進められた.
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第1号議案:平成19年度事務事業及び決算報告の件
(1)大森専務理事から平成19年度事務事業報告については,重点事項のみ,決算報告については,公益認定申請を念頭に決算事務を行った旨報告するとともに,収支計算書を中心に予算額と決算額の差異の大きな項目のみ,説明された(別記1.平成19年度収支計算書).その中で,玉井代表監事からの決算監査報告が大要次のとおり行われた.
〔決算監査報告〕
平成19年度における日本獣医師会の事務事業の実施状況及び会計状況について,会長から事務事業の報告並びに収支計算書及び財産目録等の提出を受け,一般会計及び特別会計についてそれぞれ諸帳簿,証拠書類等に基づき監査した結果,いずれも定款及びその他の規程に従い,適正に処理されていたことをご報告申し上げる.
(2)質疑等として,[1]獣医師の処遇対策については,当獣医師会でも総会で県議会並びに知事に対する要望書の提出を議決し,早速,県当局に申し入れたところ,県から国家公務員の待遇改善,医療職(二)の適用等の最近の動向について確認を依頼されたので,情報を提供いただきたい.[2]当獣医師会では,日本獣医師会の指導のとおり,平成16年10月に改定された新公益法人会計基準に基づき会計処理を行っているが,本総会資料では,収支計算書の次期繰越収支差額の内訳に,現金,未払い金,預かり金等,資金の範囲が明示されておらず,一方,借入限度額については,収支計算書には記載されているが,収支予算書で明示されていない.これについては,当会の顧問会計士の指導と異なった記載であるので確認を依頼したい.[3]基金会計における固定資産の基本財産である建物が約400万円増加しているが,資産の価値が上がったと理解して良いかとの質疑等が出された.
これに対して,大森専務理事から,[1]については,国家公務員の場合,獣医職という俸給表はなく,過去に獣医学教育が6年制になった際,獣医職俸給表の制定を要請したが,母集団の少ない獣医師の俸給表を設けることは,人事管理上,問題があるということで実現されなかった経緯がある.国家公務員で,行政職に従事している獣医職員は行政職(一),若しくは研究職に従事している職員には研究職俸給表が適用され,医療職(二)は適用されていない.一方,20年ほど前に専門行政職俸給表が策定され,これは獣医師に限るものではないが,特に家畜防疫,植物の検疫関係担当職員に適用されることとなった.ただ,専門行政職俸給表で満足するのではなく,今後とも,本件については整備を図る必要性があり,引き続き地方獣医師会とも情報を交換しながら対応していきたい.[2]については,本会も顧問会計士の指導に基づき会計資料を作成したが,ご指摘の点については確認の上,報告させていただきたい.[3]については,当ビルの長期修繕計画に伴い,修繕費を支出しており,その資産価値が上がったものと理解いただきたい旨回答された後,本議案は原案どおり異議なく承認可決された.
第2号議案:平成20年度事業計画(案)及び収支予算(案)の件
第3号議案:平成20年度会費及び賛助会費の件
(1)第2号議案,第3号議案は関連議案として一括上程され,大森専務理事から平成20年度事業計画(案)(別記2.平成20年度事業計画)及び収支予算(案)(別記3.平成20年度収支予算)について昨年度と大きく異なる事項,科目の要点について説明が行われた後,引き続き,平成20年度会費及び賛助会費について説明がなされた.その中で,平成20年度学会年次大会の開催地の地元獣医師会として「岩手大会」の開催運営を受託した地元岩手県獣医師会金田会長から開催への支援,協力が依頼された.
(2)質疑等として,[1]獣医療広告のガイドラインの改正について,従来,違反者については,自治体が告発しても,警察が受理しないという状況もあったが,法律施行後は,行政の指導に応じず,繰返し違反広告を行った者に対しては,刑事告発が不起訴処分となった場合でも,客観的に違反広告と認められる際は,獣医事審議会の意見を聴取して,免許取消しや業務停止の行政処分ができるようになった.しかし,違反広告は15年も前から行われていることから,過去の違反事例についての取締りができるよう省令が施行される前に要請願いたい.[2]地区学会長受賞者に対しては,日本獣医師会から年次大会での発表を依頼されるが,その際も演者に対しても登録料を徴収している.今後は,登録料を免除願いたい.[3]一般会計の中の事業活動支出の中で,日本動物保護管理協会の助成費は,前年度は600万円の予算であったが,今年度はなぜゼロとなったのか.[4]収支予算書については,対比が明確となるよう前年度予算額の他,前年度決算額の記載を要望する旨の質疑,要望が出された.
これに対して,大森専務理事から,[1]については,本ガイドラインでは,一方的な緩和でなく,現在,小動物獣医療を中心に問題となっている倫理違反的行為等が助長されぬよう,8月1日から施行される省令において,比較,虚偽,誇大広告の他,価格併記の広告も禁止することとされた.しかし,獣医事の取締り権限は法的権力であり,行政当局に適切な対応を依頼する必要がある.これまではガイドライン等もなく,各地域における対応にも温度差があり,全体としての指導も緩慢で,実効ある対策が取られていない状況であったため,我々は長きにわたる要請活動を実施してきたが,今回ようやく実効ある対応へ向けた体制が整った.新規の規制は8月1日に施行されるため,新たな規制で過去の違反者を取締まることは,法的に困難である.農林水産省では,一昨日に全国の担当者を招集して研修会を実施したが,そこで各都道府県の取締り当局に対して対応の徹底を依頼したものと思われる.なお,本ガイドラインでは,地方獣医師会が行政と連携をして情報の提供,問題意識を共有する旨記載されており,我々は取締りの権限はないが,今後,取締りをサポートする役割を果たす必要がある,また国も我々獣医師会に対し都道府県取締り当局との連携を十分確認してもらいたい旨を期待している.[2]については,学会活動は,日本獣医師会,地方獣医師会,獣医師のための学術交流の学会であるという観点から,会員総員参加による学会運営が基本であり,原則的にすべての獣医師が登録料を負担することとし,これまで地区学会賞受賞者を含め,登録料を支払って頂くこととしている.このことについては,様々な意見があるものと思われる.登録料を免除したことで完結するような問題でもない.したがって,ここで結論を出すべきものではないことを理解いただきたい.[3]については,日本動物保護管理協会は設立以降,いわば日本獣医師会の兄弟団体と位置づけられ,財政基盤が脆弱であったため,これまで本会から職員を派遣するとともに,助成金を支出して運営を支援してきた.ところが,関係各位の支援によりAIPO事業が社会評価を得て,成果を上げたことにより,財政支援なくとも運営できる土壌が整いつつあり,協会とも十分協議し,これからの支援は職員の派遣のみで,助成費は計上しないこととした.一方で,支援の必要が生じた場合は,助成等の対応を考慮している.[4]については,管理費の計上については,決算については,正味財産増減計算書において,今期決算,前年度決算の対比している.これらは公益法人会計基準に基づき作成しており,予算については,前年度予算で対比する記載する必要がある.なお,予算が過大過ぎると,結果として決算で調整することとなり,これは好ましくないことから,今回から予算額は前年度決算額とほぼ同額としたため,対前年度予算額に比べて減額になっていることを理解いただきたい旨回答された後,本議案は原案どおり異議なく承認可決された.
第4号議案:役員補欠選任の件
木原役員選任管理委員長から,中部地区理事の役員補欠選任について,役員選任管理委員会における定款及び定款施行細則に基づく事務手続き等の経過説明が行われ,次の候補者について承認が求めた後,本議案は異議なく承認された.
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- 【地区理事(中部地区)】
楠原征治(社団法人新潟県獣医師会会長)
- 【議長・副議長の退任挨拶】
議長から円滑に議事が終了したことへのお礼を旨とする退任の挨拶が行われた.
- 【会長閉会御礼】
皆様におかれては,長時間にわたり,お疲れのことと思われますが,慎重に審議いただきましたことを厚くお礼申し上げます.
本議案書からもわかるように,地方獣医師会から多くの要望書が提出され,さらに日本獣医師会からも各省庁に多数の要請文を提出しています.これは解決すべき多くの課題が存在するということであり,地方獣医師会と日本獣医師会は,一致団結して,一つの目標に向かって,課題の解決に努める必要があると考えます.
常々述べているように,そのためには一方向からでなく,5つの方向から取組む必要があると感じています.
まず1つ目は国民の理解を得なければならないということです.納税者の理解なくして改革は進みません.これには地道な活動を展開する必要がありますが,その1つが「動物感謝デー in Japan」であり,本年は2回目となりますので,是非,地方獣医師会にもご協力,ご支援をいただきたいと思います.
また,2つ目に重要なことは,政治の力をもって臨まなければ,多くの課題の解決は困難であるということです.日本獣医師政治連盟としても,目的意識を高め,
谷津会長をはじめ,獣医師問題議員連盟の皆様と密接な連係しながら,一つずつ着実に課題の解決に努めたいと思います.先日の獣医師問題議員連盟総会では,多岐にわたり説明させていただき,理解を深めていただいたと考えています.今後も,さらに回数を重ね,より具体的な方向に進むよう努力したいと思います.
続いて,3つ目は,直接交渉する行政の協力なくして,物事は進まないということです.これついては,我々は獣医師需給対策等に関する関係者懇談会を開催して,4省庁の関係課長,室長,課長補佐のすべての方々に参集いただき,一つの目標に向かい,様々な角度から問題解決のための方策を模索しました.今後は一つのパネルを決め,このような機会を継続していきたいと考えている次第です.
さらに,4つ目に大切なことは,民間,企業,団体の力を結集する必要があるということです.今,関係業界の方々からは,大きな目標を掲げて,皆が一致団結して進んでいきたい,という意気込みが伝わってきます.具体的な対応についても検討されており,準備が整いましたら,皆様にも協力要請ができるものと考えています.
無論,動物感謝デーにおいても,民間団体,各企業の方々に,大変なご努力をいただいております.そして,今,ペット小売業界,ペット工業品業界,動物医薬品業界からも種々ご提案をいただいております.ついては,日本獣医師会がリーダーシップを取り,これらの業界をまとめる必要があります.
最後に,これは一番ある意味では重要と思われますが,獣医師,獣医師会,大学の教員,自らが意識を改革しなければ,何事も進まないと思います.55の会員の皆様,そして日本獣医師会,我々一人一人が意識を改革する必要があると考えます.
いずれにしても,地方獣医師会と日本獣医師会が,意思の疎通を図って,一致団結し,課題を解決に努めていきたいと思っております.何卒,ご理解とご支援のほどをよろしくお願いいたします.本日はどうもありがとうございました.
- 【閉 会】
大森専務理事から第65回通常総会の閉会が告げられた.
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