- I 日 時:
- 平成19年5月31日(木)13:30〜16:30
- II 場 所:
- 日本獣医師会 会議室
- III 出席者:
- 会 長:山根義久
副会長:藏内勇夫,中川秀樹
専務理事:大森伸男
地区理事:田村誠朗(北海道)
坂本禮三(東 北)
橋三男(関 東)
手塚泰文(東 京)
杉山俊一(中 部)
小島秀俊(近 畿)
宮地忠義(四 国)
麻生 哲(九 州)
職域理事:近藤信雄(開業(産業動物))
細井戸大成(開業(小動物))
横尾 彰(家畜共済)
戸谷孝冶(畜産・家畜衛生)
監 事:玉井公宏,桑島 功,高野貞男
欠 席:酒井健夫(学術・教育・研究),
森田邦雄(公衆衛生)
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- IV 議 事:
- 【報告事項】
1 業務概況等の件(職域別部会の運営状況を含む.)
2 要請活動等の件(平成18年度第4回理事会報告以降分)
3 農林水産省の獣医師の需給に関する検討会報告書の件
4 (社) 日本動物保護管理協会の役員候補者(学識経験者理事)推薦の件
5 役員改選の件
【議決事項】
第1号議案 第64回通常総会における日本獣医師会会長感謝状授与の件
第2号議案 第64回通常総会に付議する事項の件
第1号議案 平成18年度事務事業及び決算報告の件
第2号議案 平成19年度事業計画(案)及び収支予算(案)の件
第3号議案 平成19年度会費及び賛助会費の件
第4号議案 獣医師道委員改選の件
第5号議案 役員選任管理委員改選の件
第6号議案 役員改選の件
【協議・検討事項】
職域別部会委員会報告の件(説明と対応)
1 産業動物臨床部会
産業動物・家畜共済委員会
2 小動物臨床部会
(1)小動物委員会報告
(2)野生動物委員会報告
(3)学校飼育動物委員会報告
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- V 会議概要:
- 【会長挨拶】
冒頭,4月19日に逝去された中村 寛日本獣医師会第7代会長に対して黙祷が捧げられた後,山根会長から,大要次の挨拶があった.
(1)一昨日からの監査会の席上,代表監事から,ケタミンの麻薬指定及び狂犬病予防注射済票・鑑札の自治体による様式の自由化への本会の対応については,総会において十分な説明を要する旨助言をいただいた.ケタミンについては,地方獣医師会長にも心配いただき,構成獣医師からは獣医師の特例使用を認めてもらいたいとの要望があったが,乱用による死亡事故の発生等から,厚生労働省では,先進国で麻薬指定されていないのは日本のみであり,国として早急に取り組む必要があるとの認識の下,法改正に至った.当時,麻薬指定を見込んで同薬を数百も買い占めた獣医師が現れるような状況で,本会のみが時勢の流れに反して異を唱えても社会から理解は得られないと判断した.本会からは,関係省庁,製薬会社あて,動物医療の需要に即した安定供給を依頼し,その結果,製薬会社等にも尽力いただき,現在,動物医療の実施に影響のないよう同薬が供給される方向で進んでいる.また,狂犬病予防注射の済票・鑑札については,本会に相談なく,厚生労働省からパブリックコメントが出されたという背景があり,本会では様式の自由化が接種・登録率の向上どころか,低下を招きかねないと強硬に反論し,パブリックコメントに対する意見提出するとともに,厚生労働省健康局長へ要請活動を実施した結果,改正の省令には,様式は一定の基準を満たすことが明記され,また健康局長からの自治体あて通達には,初めて狂犬病予防対策事業における自治体と地方獣医師会との連携協力が明文化される等,理解が示された次第である.理事各位におかれても本会の対応が十分功を奏した旨理解いただき,総会に臨んでいただきたい.
(2)本日は,平成18年度の事業報告及び収支決算,平成19年度の事業計画及び収支予算案等,総会での議案について,総括的かつ慎重に議論いただきたい.
【議長就任・議事録署名人の指名】
続いて,山根会長が議長に就任し,坂本,横尾両理事を議事録署名人に指名して会議が次のとおり行われた.
【報告事項】
1 業務概況等の件(職域別部会の運営状況を含む.)
前回理事会以降(平成19年3月21日以降平成19年5月20日まで)の業務概況について大森専務理事から報告が行われ,その中で,農林水産省の小動物獣医療班については,組織改変により,専任の班体制から小動物獣医療特命課長補佐体制に移行した旨説明された.
2 関係省庁等要請活動の件(平成18年度第4回理事会報告以降分)
大森専務理事から,[1]平成19年3月7日,「『獣医師倫理関係規程集(改訂版)』の獣医師職業倫理教育等への活用」について,獣医学系大学 学長・関係学部長・学科長あて,大学の獣医学教育課程における獣医師倫理教育の充実の重要性に鑑み,「日本獣医師会獣医師倫理規程・資料集」を再整備した,「日本獣医師会獣医師倫理関係規程集(改訂版)」を作成,送付し,各大学あて教材としての活用を依頼するとともに,農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課長,文部科学省高等教育局専門教育課長あて,獣医師職業対策推進,獣医師倫理教育の推進の指導について,それぞれ依頼した.また,[2]平成19年3月20日,農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課長あて,「動物用医薬品指示書交付の手引きの策定」について,このたび策定した動物医薬品指示書交付の手引きは,会員獣医師等の技術指導手引書として活用することとしたので,今後とも,要指示医薬品の適正処方・指示・流通・使用につき関係者に対する引き続きの指導の徹底とともに,都道府県の薬事監視取締当局に対し一層の薬事監視事務の推進についての指示を依頼する旨,各々要請活動を実施した.
3 農林水産省の獣医師の需給に関する検討会報告書の件
(1)大森専務理事から,本会の「獣医師需給と対策の基本的な考え方」及び「農林水産省の需給に関する検討会報告書(要旨)」が報告された後,検討会による需給見通しの推計値が示され,報告書に対する本会の意見が説明された(日本獣医師会の考え方等の関係資料は,本誌469頁参照).
(2)質疑応答として,[1]農林水産省のアンケート調査はどのような方法によるのか,[2]需給見通しの推計値にある受診回数等については,どの程度正確なのか,[3]産業動物診療獣医師の確保が逼迫した状況にあることから,報告に対する本会意見の文末の「期待する」は強い表現にすることを要望する等の質疑・要望があり,これに対して,[1]については,大森専務理事から,農林水産省は既存のデータに加え,生の声の収集を目的としてアンケートを調査会社に委託し,地域等の偏りがないよう獣医師を抽出して実施したと聞いている.[2]については,中川副会長から,受診回数については,回数の多い首都圏と少ない地域では大差があるにもからわらず,30年先の受診回数は,全国一律に20%増加すると結論づけている.これに対し,本会では,現在,診療補助者が30%の業務を担っていること,獣医事に従事していない獣医師を考慮していないこと等,データを示し,見通しの不備を主張してきた.本委員会は,ある意図を持って,一定の結果を導くよう進められていると強く感じながらも,必要なデータを明示し,強く意見具申したが,我々の主張は答申の最後に,「今後も需給の見通しを慎重に見極める必要がある」との一文を明記することに留まった.続いて山根会長から,検討会の委員である中川副会長には大変尽力いただいたが,まさに結論が先にあるような検討会の進行に終始し,このような報告となった旨各々説明された.
4 (社) 日本動物保護管理協会の役員候補者(学識経験者理事)推薦の件
大森専務理事から,本件については,前理事会において三役一任の承諾を得ていたが,協議の結果次のとおり推薦した旨報告された.
太田光明((社) 神奈川県獣医師会)
藏内勇夫((社) 日本獣医師会副会長)
柴内裕子((社) 東京都獣医師会)
遠山吾市((社) 茨城県獣医師会会長)
羽山伸一((社) 東京都獣医師会)
5 役員改選の件
大森専務理事から,次期役員の選任手続きとして,4月12日付けで役員選任管理委員会から各推薦母体あて役員候補候補者の推薦依頼を通知した.これに基づき提出された推薦状用紙については,6月1日に開催される役員選任管理委員会で確認,整理の上,通常総会の1週間前までに同委員会から役員候補者を公示する予定であることが報告された.
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