| 2．職域別及び分野別の留意事項について |
| （1）産業動物医療分野 |
| ア. |
家畜防疫及び共通感染症対策の整備・充実
| [1] |
危険度評価に基づく管理体制（リスク評価，管理，情報交換）の整備 |
| [2] |
国内防疫（特に疫学調査，サーベイランス体制の整備），輸出入検疫（輸入規制対象動物の拡大を含む．）及び試験研究体制の整備・充実 |
| [3] |
家畜保健衛生所の機能の整備・充実（共通感染症対策への取り組みのための機能強化を含む．） |
| [4] |
小動物医療及び公衆衛生分野との連携のあり方 |
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| イ. |
食の安全確保対策の徹底
| [1] |
国産畜産物の生産衛生管理体制の整備（HACCP手法の家畜飼養現場への導入，有機畜産物の生産衛生管理技術の普及を含む．） |
| [2] |
食中毒，動物用医薬品等の薬剤残留，薬剤耐性菌，注射針残留問題等への対応 |
| [3] |
飼養環境改善対策，動物福祉への対応 |
| [4] |
公衆衛生分野との連携のあり方 |
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| ウ. |
農場単位の集団衛生管理技術（生産獣医療システム，管理獣医師システム）の普及 |
| エ. |
家畜共済のあり方（特に保健衛生指導，予防衛生対策対応の方向等） |
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| （2）小動物医療分野 |
| ア. |
動物医療技術の高度化及び飼育者からの多様な要請に対応した動物医療提供体制の整備
| [1] |
高度動物医療，2次診療体制，センター病院，夜間・休日診療，老齢動物医療への対応 |
| [2] |
診療施設におけるスタッフとしての勤務獣医師の受け入れのあり方 |
|
| イ. |
共通感染症対策の整備・充実
| [1] |
前記（1）のアと同様（小動物診療施設と共通感染症診断機関との連携及び診療獣医師に対する技術研修を含む．） |
| [2] |
産業動物医療分野及び公衆衛生分野との連携のあり方 |
|
| ウ. |
動物診療施設における動物医療補助業（AHT）の定着に伴うAHTの健全育成と受け入れ
| [1] |
補助業の範囲，動物医療との関係の明確化等 |
| [2] |
教育・研修体制，資格認定や診療施設における受け入れのあり方等 |
|
| エ. |
動物関連産業（動物用医薬品又はペットフードの生産・流通業，動物共済保険業，動物取扱業（生体販売，トリマー，訓練士，ペットホテル等），ペット共生住宅販売業，ペット用品生産・販売業等との連携 |
|
| |
| （3）公衆衛生分野 |
| ア. |
共通感染症対策の整備・充実
| [1] |
前記（1）のアと同様（小動物診療施設と共通感染症診断機関との連携，共通感染症に関する知識の普及・啓発及び診療獣医師に対する技術研修を含む．） |
| [2] |
狂犬病対策（登録，予防注射，検疫）の推進
| a） |
都道府県，市町村主体による地域における狂犬病予防体制（登録，予防注射の徹底）の構築及び地方獣医師会と地方公共団体との連携による狂犬病予防注射事業の円滑な推進 |
| b） |
輸出入検疫体制，狂犬病発生時のまん延防止対策の点検・整備及び地方獣医師会の支援・協力体制 |
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| [3] |
産業動物医療，小動物医療及び医療分野との連携のあり方 |
|
| イ. |
食の安全確保対策の徹底
| [1] |
前記（1）のイに加え，と畜検査，食鳥検査体制の整備・充実 |
| [2] |
産業動物医療及び医療分野との連携のあり方 |
|
| ウ. |
公衆衛生分野における公務員獣医師の職域確保の必要性
| [1] |
と畜検査，食鳥検査，狂犬病防疫に加え食品衛生，環境保全，動物愛護・福祉対策等の分野での職域の確保 |
| [2] |
獣医学教育における獣医公衆衛生教育体制の整備・充実 |
|
|
| |
| （4）獣医学術振興・獣医学教育分野 |
| ア. |
獣医学術の振興と動物医療技術の高位・平準化
| [1] |
日本獣医師会3学会及び地方獣医師会3学会活動の推進（3学会年次大会，地区3学会への参加促進，学会及び学会誌への発表内容の充実等学会活動の活性化） |
| [2] |
獣医師生涯研修，卒後臨床研修の実施体制の整備・充実 |
| [3] |
専門分化，高度動物医療への対応〔専門別臨床獣医師（動物医療分野におけるいわゆる専門医）の在り方及び関係団体との連携〕 |
| [4] |
日本獣医学会等の学術団体との交流・連携の推進 |
|
| イ. |
獣医学教育体制の整備・充実
| [1] |
特に臨床教育，応用獣医学（獣医公衆衛生，家畜衛生等）等の実践的教育部門の体制整備 |
| [2] |
国立大学獣医学科の再編統合等による獣医学部の創設の支援 |
|
| ウ. |
獣医学術の国際交流の推進
| [1] |
世界獣医学協会，アジア獣医師連合との情報交換，連携 |
| [2] |
その他獣医学術の国際交流活動の支援 |
|
|
| |
| （5）動物愛護・福祉分野 |
| ア. |
「動物の愛護及び管理に関する法律」に基づく動物愛護・管理対策の整備
| [1] |
動物愛護推進員の委嘱，動物愛護推進協議会の組織化等における獣医師及び獣医師団体の役割 |
| [2] |
人と動物の共生，飼い主責任の明確化，動物虐待の防止等を目的とした，「動物の飼養及び管理基準」の整備 |
| [3] |
動物の愛護・管理施策の一環としてのマイクロチップによる動物個体識別（動物ID）事業の推進及び行政機関，関係団体との連携 |
| [4] |
「動物取扱業の衛生基準」の整備等による動物取扱業における動物の保健衛生の確保 |
| [5] |
「動物の愛護及び管理に関する法律」施行5年後の見直し規定への対応（動物取扱業，動物繁殖業の規制，動物虐待防止対策，EUにおける動物福祉対策との関係） |
|
| イ. |
動物の社会参加の推進
| [1] |
教育的効果〔生命尊重の人格形成，情操教育，食農（育）教育〕としての学校飼育動物の在り方の検討と獣医師，動物医療の役割 |
| [2] |
身体障害者補助犬法の成立と獣医師の責務
| a) |
補助犬の育成，検診，保健衛生指導及び制度の普及・啓発における獣医師，動物医療の役割 |
| b) |
遺伝性疾患に対する対応 |
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| [3] |
動物介在療法（高齢者，身体障害者の日常生活の動機付け，身体・精神機能の改善・回復）における動物医療の役割 |
|
| ウ. |
緊急災害時の家庭動物等の救援活動
阪神淡路大震災，有珠山噴火災害，三宅島噴火災害における救護活動の経験を踏まえた対応及び関係団体との連携 |
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| （6）野生動物分野 |
人と自然の共生，自然環境保全，循環型社会の構築と野生動物との関係を検討する上における獣医師，動物医療の役割
| ア. |
野生動物の保護及び傷病野生動物の救護のあり方ならびに野生復帰 |
| イ. |
野生動物から得られる環境指標と自然環境保全 |
| ウ. |
外来種，遺伝子汚染対策（生物多様性の浸食等の生態系への影響，人と動物の共通感染症対策等） |
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