人における症状
・軽度から重度の臨床徴候
・さまざまな程度の発熱および頭痛
・ぼんやりしたり,方向感覚を喪失したりした後,昏睡に陥り人工呼吸を必要とするものがあった.
・昏睡状態に入った場合,死にいたることが多い.
・疾病の完全な経過は今までのところ不明.
・潜伏期間は1〜3週間と推定された.
・症状の重くない事例では不顕性感染で抗体価の上昇のみがみられた.
  豚における疾病
・一般に致死率は低いが罹患率は高い.
・豚の農場内あるいは農場間の疾病の伝播方法は不明であった.
  (1)臨床症状
   1.離乳豚
    軽度から重度の発咳,致死率,罹患率については種々の報告あり.
   2.種雌豚,種雄豚
・本病がさらに顕著になると,呼吸困難,定期的なけいれん,死亡に特徴づけられる重度の呼吸障害(痰を伴わない深い咳もしくは開口呼吸)がみられた.
・雄豚では急性経過をとり,数時間で死亡することもある.そこまで激症でないものでは鼻からの粘液膿性の分泌物がみられ,肺炎の症状を示すものが多かった.
   3.哺乳豚
  ・けいれんおよび他の神経症状
  (2)剖  検
・肺はおもに横隔葉におけるさまざまな段階の硬化と肥大,小葉間結合組織の肥厚
・気管断面にはさまざまな粘度の滲出液が認められる
・腎は皮質,髄質とも充血
・点状出血のあった1例をのぞいて脳は正常
・その他の内臓器官は正常
  他動物の症状
  感染地域では犬,猫,馬および山羊は血清学的に陽性であった.
  犬; 症状を示した犬の病変は豚の場合もしくはジステンパーに類似し,腎では高度の出血および充血,気管および気管支では滲出物がみられた.