兎コクシジウム病
概要
 本病は、コクシジウム原虫オーシストの経口感染によって伝播し、下痢や衰弱を示す伝染病です。
主な原因
 本病の原因は、糞便中に排泄されたコクシジウム原虫オーシストです。これの経口感染によってのみ伝播します。本病は生後1年未満のものに発生しやすく、また、高温多湿時に多くみられます。集団発生することがあります。なお、兎に感染するコクシジウムは肝臓に寄生し、他の宿主には感染しません。
主な症状
 多くの場合は感染してもほとんど症状を現しません。しかし幼弱な子兎や濃厚感染例では下痢、便秘、食欲減退、黄疸などがみられ、発症後3〜4日に死亡します。
主な予防法
 感染動物の淘汰、飼育施設、敷きわらおよび飼料の消毒または殺菌処理を実施します。また感染動物の搬入停止も重要です。治療としては、スルファジメトキシンの飲水または経口投与が有効です。