本症は、粘液腫ウイルスの感染によって起こる、家兎の致死的伝染性疾病です。頭部を中心とした皮膚の腫脹が特徴です。届出伝染病・海外伝染病に指定されています。 |
本症は、腫瘍原性ポックスウイルスである粘液腫ウイルスの感染によって起こります。本ウイルスは、蚊、ノミ、ブユなどの吸血昆虫によって機械的に伝播されます。わが国での発生はありません。 |
本症の潜伏期間は2〜5日で、すべての年齢の兎が発症します。発症兎は、眼瞼、口唇、鼻など感染部位の皮膚が浮腫化し腫脹します。次いで40℃以上の発熱がみられます。浮腫のために、頭部は腫脹し、耳が垂れ、昏睡に陥り死亡します。 |
治療法はありません。本症と兎ウイルス性出血病を予防する組換え粘液腫生ワクチンの開発が進められています。 |
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