本症は顔面から頭部の腫脹を特徴とする疾病で、複数の病原体が関与しています。発症はウイルスの感染がもとになり、細菌の二次感染による合併症です。 |
発症はウイルスの感染後、細菌の二次感染により起こると考えられています。症状や病変の軽重は二次感染した病原体の種類や飼育環境によると考えられています。 |
初期にはくしゃみ、咳、異常呼吸音などの呼吸器症状および眼瞼周囲の発赤・腫脹を伴った顔面全体の腫脹がみられ、その後、頭部全体、下顎部、肉垂などに腫脹が波及します。顔面および頭部の腫脹が激しい症例では、流涙や耳漏、また斜頸、頭部の震えなどの神経症状もみられます。この間、元気消失、沈うつ、緑色下痢便、食欲廃絶、死亡例もみられ、死亡率は1〜20%で、二次感染の状況、飼育環境などによって症状や死亡率が左右されます。おもにブロイラーに多発します。 |
|
病原ウイルスの感染を予防するため、生ワクチンが用いられています。ワクチンは幼齢期、主としてブロイラーに飲水投与します。また、種鶏などにはオイルワクチンの利用も考慮する必要があります。
ウイルスの感染のみでは発症することはありませんが、二次感染の有無が問題ですので、飼育密度、換気、温度、湿度など飼育環境の劣悪化、鶏の体調・抵抗力の低下、栄養不良などに陥らないように配慮します。
|
|
|