あひる肝炎(届出・海外)
概要
 本症はあひるひなの感染症で、あひるウイルス性肝炎とも呼ばれ、伝播は速く、高い致死率の伝染病です。3つのタイプに分類され、型と型ではうずくまり、脚の痙攣、頭部の後転などがみられます。型では急性経過を示して感染後3〜4日以内に死亡します。成鳥はいずれの型でも発症しません。届出伝染病および海外伝染病に指定されています。
主な原因
 ウイルスは感染している鳥および野生のカモなどから感染します。
主な症状
 型と型の罹患ひなは、群の行動から遅れがちとなり、うずくまり、その後眼を閉じ、横臥して両脚の痙攣を起こして死亡します。死亡時、多くの場合、頭部が後転する姿勢がみられます。型の感染と症状の進展は非常に速く、3〜4日以内に死亡します。
 型では感染後1〜4日以内に急死します。通常、白色の下痢や発作を繰り返し、急性な発作を起こした後、1〜2時間以内に死亡します。なお、耐過したあひるに発育障害は認められません。
主な予防法
 本症は、わが国では届出伝染病および海外伝染病に指定されており、法的処置の対象となる疾病です。したがって、本症が疑われる場合には家畜保健衛生所と緊密に連携をとる必要があります。
 本症の予防には、飼養環境を整備し、野生のカモとの接触をさけるため4〜5週齢までは隔離飼育が良いといわれています。