本病は、鶏および七面鳥の慢性呼吸器病で、鼻汁漏出、流涙、開口呼吸、異常呼吸音、顔面の硬結・腫脹、まれに滑膜炎により関節部が腫脹したり、跛行などがみられます。届出伝染病に指定されています。 |
本病はマイコプラズマ感染親鳥の産卵した保菌卵を介する感染、すなわち介卵感染、または同居感染により伝播されます。鶏群内の伝播速度は比較的遅く、感染率は高いのですが症状の程度や持続はさまざまで、換気不良、密飼によるアンモニア濃度や塵埃の増加あるいは寒冷化などの飼育環境の悪化、呼吸器病の原因ウイルスや細菌との混合感染によって発症し、重症化または慢性化がみられます。 |
呼吸器病発症鶏では、鼻汁漏出、流涙、開口呼吸、ゴロゴロという異常呼吸音、湿性の咳、クシャミなどのほか顔面の硬結・腫脹がみられます。感染産卵鶏での産卵低下は10〜20%といわれています。ブロイラーでは発育不良、飼料効率や育成率の低下および廃棄率の増加などにより大きな経済的損害が起こります。また、滑膜炎による関節炎が起こり、病鶏の足関節と足底に波動性腫脹が起こり、跛行がみられます。 |
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本病の予防対策の基本は、種鶏群の清浄化であり、コマーシャル農場では清浄な種鶏群由来のひなを清浄な鶏舎へ導入し、外部からの汚染防止対策を徹底します。飼育期間の長い採卵鶏群では感染による産卵低下予防対策として生あるいは不活化ワクチンが応用されています。 |
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