本病は、鳥類の慢性伝染病で、届出伝染病に指定されています。肉冠や肉垂の貧血・萎縮、削痩、産卵低下、ときに下痢などがみられます。わが国では家きんでの発生はなく、動物園の輸入飼育鳥や渡り鳥での症例が報告されています。 |
本病は原因菌に汚染された器物や飼料などを介する経口感染により鶏群内に伝播します。本病は成鶏よりも幼若鶏に発生しやすい傾向がありますが、本病の野外発生例は感染の機会の多い老鶏群に多くみられます。 |
本病は慢性疾患であり、症状は長期にわたって持続します。感染鶏は元気なく、羽毛は逆立ち、肉冠や肉垂は貧血・萎縮し、産卵低下などがみられます。食欲はあるものの体重が減少し、胸筋は萎縮し竜骨が突出してナイフ状となり、次第に衰弱してきます。早い場合は2〜3ヵ月、大部分は数ヵ月で死亡します。本菌が骨髄や関節に移行した場合は片側性の跛行あるいは飛び跳ねるような歩行がみられます。また、腸管に病変を有する症例では慢性の下痢がみられます。 |
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本病の予防対策は感染鶏群から鶏を導入しないことです。万一、感染が認められた場合は、鶏群をオールアウトして焼却処分します。鶏舎や器材は徹底的に洗浄・消毒し、土壌は生石灰を散布したり火炎放射器で焼却処理します。 |
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