本症は鳥類の急性敗血症であり、わが国では鶏、あひる、七面鳥およびうずらが70%以上の高致死率を示した症例を家きんコレラと呼び、法定ならびに海外伝染病に指定されています。感染鶏は一般症状の悪化と激しい下痢を起こし、2〜3日以内に敗血症で死亡します。本症は「海外悪性伝染病防疫要領」に基づいて対処することになっています。 |
本症は病原菌を保菌している野鳥などにより伝播され、水辺での発生が多い伝染病です。病原菌は、通常、呼吸器粘膜から侵入しますが、他の粘膜や皮膚の創傷からも侵入して感染します。 |
急性型では、沈うつ、発熱、食欲廃絶、羽毛逆立などの一般症状の悪化、口からの粘液漏出、初期は白色水様性、後に緑色で粘液が混じる激しい下痢、呼吸促迫などがみられ、死亡直前には肉冠や肉垂は赤味を失い青黒くなります。通常2〜3日以内に敗血症となり死亡しますが、きわめて急性の症例では発症後数時間で死亡します。急性敗血症を耐過した鳥は、その後削痩と脱水により衰弱して死亡したり、慢性型に移行したり、あるいは回復することもあります。 |
|
一般衛生管理の徹底が最も重要です。家きんコレラと診断された場合は、法に基づき、発生群は直ちに殺処分または焼却処分などを行うと同時に飼育場を十分消毒します。その他の発生例でも同様の措置が望ましいといわれています。 |
|
|