豚パスツレラ肺炎
概要
 本症は、パスツレラ菌の感染によって起こる細菌性肺炎で、密飼や換気不良などの環境下で飼育されている肥育豚に多発する傾向があります。
主な原因
 パスツレラ菌は健康な豚の上部気道粘膜に常在しており、換気不良、密飼い、環境の急変などのストレスによって抵抗力が弱まったときに発生しやすい日和見感染症です。また、他の病原体、例えばマイコプラズマなどとの混合感染がたびたび起こります。
主な症状
 発熱、発咳、呼吸困難などを示し、急性例では4〜10日の経過で死亡します。慢性化すると、発熱はなくなり、発咳が頻繁にみられ、発育が遅延したり、痩せて衰弱死します。
主な予防法
 豚舎内換気の改善、密飼いの防止、オールイン・オールアウト方式と空舎消毒の徹底などが効果的です。