本症は、外傷や尾のかみきずに感染が起こり、皮下膿瘍、化膿性関節炎、脊髄膿瘍などの症状を示す細菌病で、飼養管理の不備が発症に大きく関与するので管理病とも呼ばれます。 |
化膿菌の一種である豚アクチノマイセス(アルカノバクテリウム)・ピオゲネス菌が外傷や尾のかじりきずから感染して化膿性疾患を起こします。このため、豚舎の老朽化や整備不良により外傷や蹄がさけたり、くせの悪い豚による尾かじりや群の再編成時の闘争によるかじりきずの存在が発生原因となります。 |
創傷部での皮下膿瘍が一般的で、初期は患部に熱感があり、やがて皮下に膿瘍を形成し、腫大した膿瘍が自潰すると中から悪臭のあるクリーム状の膿汁を排出します。好発する部位は四肢、臀部、肩甲部、頸部などです。化膿性関節炎は蹄部の潰瘍や蹄のさけぐちなどから感染し、関節部が腫脹して化膿し、跛行がみられて起立が困難となります。脊髄膿瘍は尾のかみきずから感染し、菌は血流を介して脊髄へ移行して膿瘍を形成するもので、起立不能に陥り発育不良となり、死亡することがあります。 |
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傷口、蹄のさけぐち、かみきずなどの各種発生原因の除去とともに、豚舎消毒による汚染源を少なくすることが重要です。また、蹄の強化なども考慮します。 |
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