豚アクチノバチルス症
概要
 本症は、新生豚から4週齢以下の子豚がかかり、敗血症、呼吸器障害、運動障害などを起こす細菌病です。まれに妊娠豚が流死産を起こすことがあります。
主な原因
 豚アクチノバチルス菌は豚に対する病原性が弱く、健康な子豚は感染しても発病することはありません。本症は、抵抗力が弱まっている状態のときに起こる日和見感染症で、全身感染により敗血症を起こして急死します。
主な症状
 2〜3日齢以内の新生豚は、全身感染を起こして敗血症により急性経過で死亡します。さらに日齢が進んだ哺乳豚は死亡することは少なくなりますが、発熱、食欲不振、立毛、発咳、神経症状などがみられ、ひね豚となります。1〜3ヵ月齢の子豚では関節炎により関節部の腫脹、皮下膿瘍、跛行などがみられます。肥育豚や成豚でもまれに発熱、発咳、流産などの症状を示すことがありますが、死亡することはありません。
主な予防法
 日和見感染症なので、飼養・衛生管理を徹底し、子豚に対するストレスの軽減に努めることが大切です。