本病は、4〜12週齢の肥育豚に好発する細菌病で、大腸菌が作った毒素による毒血症です。眼瞼周囲や前頭部の顔面に浮腫が出現して急死します。 |
毒素を作る大腸菌が上部腸管内で急激に増殖し、毒素が血中に吸収されて起こります。比較的発育のよい豚がかかりやすく、発生は散発的ですが、集団発生することもあります。 |
明瞭な症状を示すことなく急死することもありますが、多くの場合は食欲廃絶、沈うつ、横臥、呼吸困難、下痢などがみられ、次いで間代性痙攣、犬座姿勢を伴う後躯麻痺などの神経症状とともに、眼瞼周囲、前頭部の顔面、耳翼、下腹部などに浮腫が発現します。経過は急性で1〜2日以内の経過で死亡することが多く、死亡率は50〜90%に達します。耐過しても運動失調や神経症状が残り発育遅延が起こるので、淘汰の対象となります。 |
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発病豚は隔離し、豚舎を消毒して汚染防止に努めます。発生後は続発予防が重要となり、離乳後、子豚のストレス軽減に努めます。また、消化管への負荷を軽減するため高たんぱく、高エネルギーの飼料給与を避け、給餌器は清潔に保つよう管理します。給水を十分とれるよう、給水器の水量・形状・数を適正にします。 |
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