増殖性腸炎
概要
 本症は、肥育豚や種豚がかかる急性または慢性の細菌性腸炎で、血便、貧血、発育不良などいろいろな症状がみられます。
主な原因
 ローソニア菌の感染によって起こり、急性の場合は増殖性出血性腸炎、慢性の場合は増殖性腸炎または腸腺腫症として区別されます。飼料摂取量が多く発育速度が速い豚に多発する傾向がみられます。
主な症状
 増殖性出血性腸炎は肥育中期〜後期にみられ、急激な腸管内の出血によりタール様の血便を排泄し、飼料の摂取量が減少して腹部が陥没し、貧血が現れてきます。そのまま放置しておくと1〜3日で死亡します。増殖性腸炎または腸腺腫症は肥育中期頃に発生することが多く、発育不良、食欲不振、まれに軽度の下痢がみられる程度で、実際にはと畜検査のときに腸管の肥厚により発見されます。
主な予防法
 病豚は隔離し、豚房の洗浄・消毒を徹底します。