離乳後全身性消耗症候群(PMWS)
概要
 本症は、1990年代になって発見された新興のウイルス病です。2〜3ヵ月齢の離乳子豚が発育停滞あるいは痩せてくる消耗性疾患で、ひね豚の発生原因として注目されています。わが国での発生も確認されています。
主な原因
 豚サーコウイルス2が関与して起こります。しかし、発症の仕組みははっきりせず、他のウイルスの関与、ワクチン接種による免疫刺激、ストレスなどのさまざまな発症要因が絡み合って発症すると考えられられています。
主な症状
 主に5〜12週齢の育成豚に認められ、発育停滞、増体重の減少、削痩、呼吸困難などがみられ、ときには皮膚の蒼白、下痢、黄疸が認められます。離乳後の死亡率が30%近くに上昇する症例もあります。また、数ヵ月から1年以上にわたって死亡率が上昇することがあります。実際には、多くの発病豚は細菌やウイルスによる混合感染や二次感染を受けているので、症状は症例によって大きく異なります。
主な予防法
 病豚を早期発見し、健康豚群から隔離することが重要です。