本病は、新生期から離乳期前後の子豚がかかり、下痢を主徴とするウイルス病です。年間を通じて繰り返し発生し、大腸菌による下痢との混合感染症も多くみられます。 |
豚ロタウイルスの感染により起こります。経産豚はほとんど抗体を保有しているため、子豚は移行抗体により発病しないか、または発病しても症状は軽度です。しかし、抗体を保有していない初産豚由来の子豚では重度な症状を示すことがあります。 |
日齢が若いほど重篤な症状になりやすく、5日齢未満の新生豚では黄灰白色水様性下痢、脱水症状、ときに嘔吐を伴い衰弱死することもあります。多くの症例では発病率は10〜20%、死亡率は15%以下です。日齢が進むとともに下痢や脱水は軽症となり、離乳前後の子豚は一過性の下痢がみられる程度となります。しかし、大腸菌などとの混合感染が起こると、症状はより重篤となり衰弱死することが多くなります。 |
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原因ウイルスは豚集団に常在しているので、清浄化は困難です。衛生管理の徹底、分娩・離乳豚舎のオールイン・オールアウト方式による利用は、発生予防や病勢の軽減に有効です。 |
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