豚水疱疹(届出・海外)
概要
 本症は、口、鼻および蹄部に水疱ができるウイルス病です。発症しても死亡することはありませんが、口蹄疫の症状に類似するので注意が必要です。届出伝染病・海外伝染病に指定されています。
主な原因
 豚水疱疹ウイルスの感染によって起こり、病豚や汚染器具との接触、処理の不十分な汚染肉や厨芥の給与などにより伝播します。本症は米国で1932〜1956年の25年間と1955年にアイスランドで発生したのみで、それ以外の期間や地域での発生はありません。

主な症状
 1〜2日間の発熱とともに、水疱がみられます。水疱は鼻鏡およびその周辺部、口唇・口蓋・口腔・舌の粘膜、および蹄冠部に好発しますが、4〜6日で回復します。
主な予防法
 ワクチンはありません。発生は、処理不十分な汚染厨芥の給与が原因であることが多いので、厨芥は加熱処理をしなくてはなりません。なお、本症はわが国では発生していません。したがって、動物検疫による国内への侵入の防止を図っています。