伝染性胃腸炎(届出)
概要
 本症は、激しい下痢症状を示す急性ウイルス病で、哺乳豚の死亡率はほぼ100%に達します。子豚の育成上の重要疾病で、届出伝染病に指定されています。

主な原因
 伝染性胃腸炎ウイルスの感染によって起こり、冬に多く発生します。月齢を問わず感染し、発症すると下痢便中には多量のウイルスが含まれるので、感染は全豚群に急速に広がります。発生は1〜2ヵ月にわたって持続します。
主な症状
 哺乳豚では重篤な症状を示し、乳白色、灰白色あるいは黄緑色の水様性下痢を起こし、脱水状態となって1週間以内に死亡します。日齢が進むと死亡率は低くなりますが、発育は大幅に遅れます。母豚は分娩後に母子ともに発症して水様性下痢を呈し、泌乳低下あるいは停止を示すことがあります。

主な予防法
 ワクチン接種を行います。流行期には豚の導入を避けるか、導入後の隔離飼育による予防対策も有効です。