本症はサルモネラ菌の感染による細菌病で、子豚がかかりやすく集団発生します。特定のサルモネラ菌による場合は人獣共通感染症であり、届出伝染病に指定されています。 |
豚ではブタコレラ菌、ネズミチフス菌などと呼ばれるサルモネラ菌による発生が代表的です。発生原因はネズミや野鳥のほか、保菌豚の導入や汚染飼料などさまざまです。 |
急性経過で敗血症死する全身感染と、下痢がみられる腸管感染に大別されます。全身感染の場合は敗血症を起こし、発熱、立毛、黄灰白色下痢便などがみられ、耳翼や下腹部は赤味を失い青黒くなり2〜3日以内に死亡します。腸炎型は離乳以後の豚がかかりやすく、黄灰白色泥状の悪臭便や粘血便を数日〜数週間にわたって排泄し、発育不良となります。また、まれに肺炎症状を伴うことがあります。 |
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発生農場では常在化しやすいので、発生豚群はオールアウトによって根絶することが大切です。 |
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