レプトスピラ症(一部届出)
概要
 本症はレプトスピラ菌の感染によって起こる細菌病で、妊娠豚では異常産、子豚では黄疸や貧血などの症状がみられます。人獣共通感染症で、病原性の強い特定の血清型の菌によるものは届出伝染病に指定されています。
主な原因
 豚のほかに牛や犬などがかかります。発生は世界各地で認められますが、わが国での発生は比較的まれです。発生原因は保菌豚の導入のほか、保菌した野犬、猫、ネズミなどが排泄した汚染尿も重要です。本症は1〜3ヵ月齢豚に好発します。
主な症状
 母豚および子豚とも、死亡することはありません。異常産は主として妊娠末期に起こり、流産や死産が突然みられますが、娩出胎子の外見は正常です。子豚が感染すると、黄疸、血色素尿症、貧血などが認められますが、おおむね1週間以内に回復します。
主な予防法
 発病豚や保菌豚は直ちに淘汰し、豚舎消毒を行います。また、汚染源となるネズミの定期的な駆除や野犬の豚舎内への侵入防止が重要です。