アフリカ豚コレラ(法定・海外)
概要
 豚やいのししのみが感染し、豚コレラと同様に経過が速く、高い死亡率を示す急性ウイルス病で、法定伝染病・海外伝染病に指定されています。
主な原因
 原因はアフリカ豚コレラウイルスで、ダニが保有しており、豚やアフリカに生息する野生のいのししであるイボイノシシへ伝播します。ウイルスは数ヵ月間にわたり豚肉や加工肉中で生存するので、非加熱汚染厨芥の給与は発生原因となります。アフリカ地域以外の発生は、1995年に清浄化を達成したイベリア半島で、また1999年にはポルトガルで再発しました。
主な症状
 経過は急性で、最初は発熱やふらつきがみられ、皮膚の出血、耳翼や下腹部が赤味を失い青黒くなり、ときに血便がみられて7日前後の経過で死亡します。死亡率はほとんど100%に達します。慢性に経過することもあり、この場合は肺炎、関節炎、壊死性皮膚炎などが認められ、死亡率は2〜3%に止まります。
主な予防法
 ワクチンは開発されていません。わが国は清浄国なので、輸入豚の検疫が重要です。感染豚が発見された場合は、治療することなく殺処分します。