本病は、呼吸器系の異常・急性呼吸器症状と発熱を示す伝染病です。 |
接触伝播や咳や鼻汁などの飛沫によって感染が拡大します。わが国では1968年秋から冬にかけ北海道で大規模な発生があり、輸入牛によってウイルスが持ち込まれたものと考えられています。現在でも,主として冬季に散発的に発生しています。寒冷期に比較的重症の呼吸器症状を示し、さらに牛が集団発生した場合は本病を疑います。 |
呼吸器症状と40〜42℃の発熱が長期間持続します。食欲不振、流涎、流涙、鼻汁漏出、咳などを示します。結膜が著しく充血し、流涙が目立つこともあります。重症例では、気道狭窄による喘鳴をともない、頭部・頸部、背部に皮下気腫の認められる例もあります。泌乳牛では乳量の著しい低下を示し、時に泌乳停止を起こすこともあります。 |
|
現在、牛RSウイルス病生ワクチンのほかに、牛伝染性鼻気管炎、牛ウイルス性下痢・粘膜病、牛パラインフルエンザ、牛アデノウイルス病との5種混合生ワクチンが製造されています。治療法は対症療法しかなく、抗生物質の投与による細菌の二次感染を抑えます。 |
|
|