本症は、レプトスピラ菌の感染によって引き起こされる届出伝染病で、人獣共通感染症でもあります。 |
本症は、レプトスピラ菌の感染により、発熱、黒褐色の尿である血色素尿、貧血、黄疸、流産、急性腎不全などを主徴とします。
本菌は野生動物、特に野ネズミが保菌しており、それらの腎臓に存在する菌が尿中に排泄されることで飼料や飲水などが汚染し、これらが感染源となります。
わが国では全国各地で本症の発生がみられます。めん羊および山羊では牛に比較して発症率は低く、その要因は飼育形態の違いによると考えられています。 |
不顕性感染が多く、症状を示さない例がほとんどです。顕性の例では発熱、食欲不振、貧血、血色素尿、黄疸、流死産などがみられます。 |
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犬ではワクチン接種による予防が行われていますが、めん羊、山羊、およびしかに用いるワクチンは市販されていません。
治療ではストレプトマイシンなどの抗生物質投与が行われますが、治癒例はほとんどみられません。 |
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