本病は、アカバネウイルスがヌカカなどの吸血昆虫によって媒介される、牛、めん羊および山羊の胎子感染症です。感染時の胎齢によって、流死産、大脳が欠損する内水頭症、矮小筋症などさまざまな症状を示し、新生動物では関節湾曲および体型異常すなわち、奇形がみられる場合があります。本病は届出伝染病に指定されています。 |
本病の原因であるアカバネウイルスが主としてヌカカによって媒介され、妊娠家畜に被害をもたらします。わが国では、めん羊の飼養が北日本に偏り、また飼養頭数も少ないため、これまで発生がありませんでしたが、1985〜1986年、青森県で本ウイルスによるめん羊の異常産が発生しました。ウイルスは1959年にキンイロヤブカやコガタアカイエカから採取されましたが、本来の媒介体はウシヌカカを主としたヌカカであると考えられています。 |
母畜は、症状を示しません。妊娠めん羊に対する実験感染の結果、めん羊および山羊は牛に比べてウイルスに対する感受性が高く、病変の程度が強いことがわかりました。症状は牛の場合と同様で、内水頭症による頭部膨隆や四肢の関節湾曲症を示します。また、斜頸や脊髄のS字状湾曲もみられます。 |
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