心不全で死亡した3歳齢のホルスタイン種雌牛に環椎後頭骨間癒合が認められた.環椎は大きな椎体を持ち,後頭骨底部にめり込むように癒合し,後頭顆は確認できなかった.環軸関節において軸椎には歯突起が認められず,発生期における分離障害により歯突起基部が環椎椎体として遺残したものと考えられた.本症例は機能障害がなかったため成牛まで発育したまれな例である.―キーワード:環椎後頭骨間癒合,成牛.