小動物タイトル画像


短 報

ウサギの縦隔型リンパ腫におけるロムスチン使用1症例

小沼 守1,2)†   近藤広孝2)   石川 愛2)   小野貞治1)   上木万里子1)
渋谷 久2)   佐藤常男2)

1)埼玉県 開業(〒343-0823 越谷市相模町2-108)
2)日本大学生物資源科学部(〒252-8510 藤沢市亀井野1866)

2008年2月29日受付・2008年6月9日受理

要   約

 ステロイド療法により寛解が得られなかったウサギ(Oryctolagus cuniculus)の白血病化を伴った縦隔型リンパ腫1症例に対し,アルキル化剤であるロムスチンを投与したところ,完全寛解が得られた.投与量は50mg/m2で,寛解が得られるまでに21日の投与間隔で2回投与した.血清ALPの軽度な上昇以外,重篤な副作用は確認されなかった.その後,2回目の投与から91日後に腎不全となり死亡した.生存期間は,128日であった.
―キーワード:ウサギ,リンパ腫,ロムスチン.

------------------------------日獣会誌 62,69〜71(2009)




† 連絡責任者: 小沼 守(おぬま動物病院)
〒343-0823 越谷市相模町2-108
TEL 048-989-9898 FAX 048-989-9890
E-mail : rin@rc4.so-net.ne.jp