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資 料

家畜衛生研修会(病性鑑定病理部門,2007)*†
における事例記録 ( II )

Proceedings of the Slide-Seminar Held by the Livestock Sanitation Study Group in 2007 Part II *†

(2008年2月1日受付・2008年5月1日受理)

6 豚の脳幹と小脳におけるテシオウイルスによる灰白質脳炎
高橋真紀(岩手県)
 バーク種,雌,50日齢,鑑定殺.繁殖雌豚110頭を飼養する一貫経営養豚場で2006年11月に呼吸器病が流行した.40〜50日齢の離乳豚96頭が40℃以上の発熱および重度の呼吸困難を示し,15頭が斃死した.これらの罹患豚のうち1頭が沈鬱,起立困難および四肢の不安定な歩様を併発し,発病3日後の50日齢時に剖検された.

7 豚の三叉神経周囲の血管叢における汎動脈炎
中田昌和(石川県)
 交雑種,去勢,約5カ月齢,斃死例.繁殖母豚2頭,子豚15頭,肥育豚35頭を飼養する農場で2006年10月19日,約5カ月齢の肥育豚群4頭のうち1頭が突然死した.

8 肝細胞における好酸性核内封入体形成
伊藤直美(広島県)
 めん羊(コリデール種),雌,16カ月齢,斃死例.搾乳牛約30頭飼養の観光牧場において,野草採食目的で飼養されていためん羊1頭が,雑草地繋留3時間半後に元気消失,流涎を呈し,その2時間後に斃死した.繋留ロープが届く範囲には採食痕のあるヒラドツツジが4本認められ,うち2本についてはほとんど葉が認められなかった.

9 牛のうっ血を伴った小葉中心性肝細胞変性および壊死
市川 優(栃木県)
 牛,ホルスタイン種,雌,23カ月齢,斃死例(死後約18時間で剖検).搾乳牛約70頭を飼養する酪農家において2006年12月25日に,同一牛舎の育成牛2頭が突然死し,うち1頭を病性鑑定した.なお,3日前から給与していたサイレージにオナモミが多く混入しており,当該牛舎ではサイレージの比率が多く給与されていた.

10 牛の肝蛭性肝線維症
岸 光華(群馬県)
 黒毛和種,雌,15カ月齢,斃死例(死後約12時間で剖検).2005年12月28日生まれの繁殖素牛を2006年10月に県外から導入した.導入時より食欲不振,発育不良を呈し,2007年4月12日に斃死した.5種混合ワクチンとイバラキ病ワクチンは接種済みで,治療歴は無かった.

11 Fusobacterium necrophorumによる肝の被包化膿瘍
大津尚子(福岡県)
 ホルスタイン種,159日齢,乳用牛,斃死例(死後約4時間).乳牛育成牧場において,委託牛1頭が2007年4月23日から呼吸が粗くなり心臓発作様の症状を繰り返すようになり,3日後にふたたび発作が起きて斃死した.

12 牛の肝臓のリンパ腫
山口博之(佐賀県)
 ホルスタイン種,雌,6カ月齢,斃死例(死後約3時間で剖検).搾乳牛50頭,育成牛21頭を飼養する農家で,育成牛1頭が2007年3月30日から起立不能,沈うつを呈し,4月2日夕方,斃死した.

13 虫道を伴う山羊の肝蛭性肝線維症
畑段千鶴子(京都府)
 山羊,日本ザーネン種,12カ月齢,雌.貧血,被毛粗剛および発育不良を呈するとともに下顎の浮腫を繰り返し,慢性経過ののち斃死した.



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※詳しくは日本獣医師会雑誌Vol.62 No.1をご覧下さい。
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