|
ドキソルビシン,カルボプラチン,ピロキシカムにより 長期完全寛解が得られた犬の眼窩部軟骨肉腫の1例 |
岐阜大学応用生物科学部(〒501-1193 岐阜市柳戸1-1) |
要 約
13歳,去勢雄の雑種犬が左上眼瞼内側の腫瘤を主訴に来院した.CT検査では左眼窩内側の骨吸収像と内部に骨形成を伴った約1.6×1.9cmの腫瘤を認め,病理学的検査で軟骨肉腫と診断された.ドキソルビシンとカルボプラチンを3週間おきに交互投与し,同時にピロキシカムを経口投与したところ,投与後1週間目より腫瘍は徐々に縮小し,臨床的に消失した.3回目のドキソルビシン投与後,化学療法はオーナーの都合により中止したが,現在まで2年以上再発,転移を見ていない.
|