39 牛の器質化を伴うHistophilus somniによる心臓の多発性膿瘍 |
〔大津尚子(福岡県)〕
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ホルスタイン種,雌,5歳,鑑定殺例.乳用牛35頭飼養の酪農家において,搾乳牛1頭が2006年3月29日に発熱,呼吸器症状を呈した.4月中旬に再発し加療を続けたが回復せず,鑑定殺された.当該農場では3月に牛コロナウイルス病による集団性下痢が発生し,その後牛群の健康状態が不良だった.
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40 牛の心筋の梗塞性の急性壊死 |
〔武田佳絵(福井県)〕
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ホルスタイン種,雌,5歳,鑑定殺例.乳用牛45頭を飼養する酪農家で,本症例が2006年5月28日に分娩し,その直後から血乳を排した.乳房は巨大化,下垂し,6月8日から乳房皮膚に滲出液が認められた.その後起立不能となり,6月13日に鑑定殺に供された.
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41 牛の心筋の線維化 |
〔稲見健司(福島県)〕
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黒毛和種,雄,4カ月齢,死亡例.当該牛は出生時に自力哺乳困難だった.挙動は緩慢であったが,発育の不良はなかった.死亡当日の朝から食欲がなくなり,呼吸に異常が認められ,昼には横臥し,その後死亡した.
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42 エゾシカの出血および線維芽細胞の増殖を伴う心筋壊死 |
〔山口雅紀(北海道)〕
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エゾシカ(肉用),雄,1歳未満,死亡例.北海道網走地方のA研究施設では,肥育試験を目的に,2005年3月に,釧路地方のB施設の囲いわなで捕獲した野生エゾシカを計3回8頭(1歳未満,雄)導入し飼養していた.その内4頭が導入後8〜26日後にふらつきや下痢を呈し死亡した.2005年4月11日(導入後12日目),下痢を呈して死亡した個体について病性鑑定が実施された.
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43 牛のArcanobacterium pyogenesおよびPrevotella melaninogenicaによる下垂体膿瘍 |
〔村山修吾(新潟県)〕
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ホルスタイン種,雌,23カ月齢,鑑定殺例.2006年5月11日に元気消失,乳量減少を呈し,翌12日にふらつき,飛び跳ね,および斜頸等の神経症状を呈したことから,予後不良と判断され鑑定殺された.
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44 山羊のび漫性実質性甲状腺腫 |
〔酒井賀彦(高知県)〕
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雑種(雄:シバヤギ種×雌:トカラ種),雌,5日齢,鑑定殺例.愛玩用に山羊5頭を飼養する農家で,2006年3月4日に出生した産子(雄:シバヤギ種×雌:ザーネン種)4頭の全個体において,出生時より頸部に左右対称性の硬結感のある腫瘤が認められ,そのうち3頭が相次いで死亡した.その後,5月31日に出生した産子(雄:シバヤギ種×雌:トカラ種)2頭にも,出生時より頸部に同様の腫瘤を認め,そのうち1頭が死亡した.原因究明のため,5月に出生した子山羊のうち,生き残った1頭の病性鑑定を実施した.鑑定殺した子山羊は頸部の腫瘤以外には外貌に著変がなく,一般状態も良好であった.
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※詳しくは日本獣医師会雑誌Vol.61 No.11をご覧下さい。
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木村久美子
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