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短 報

滋賀県下の犬におけるレプトスピラ抗体保有状況

河 南 明 孝1)†   土 井 大 輔2)

1)滋賀県 開業(〒520-1216 高島市安曇川町中央1-2-18)
2)(株)微生物化学研究所(〒611-0041 宇治市槇島町24-16)

2007年6月4日受付・2008年2月20日受理

要   約

 2004年から2005年の間に,滋賀県内の動物病院に来院したレプトスピラ症ワクチン未接種の臨床的に健康な飼育犬411頭について,レプトスピラの5種類の血清型であるicterohaemorrhagiae(ワイル病),canicola(犬型レプトスピラ病),autumnalis(秋疫A),hebdomadis(秋疫B),australis(秋疫C)に対する抗体調査を行った.レプトスピラ抗体陽性率は11.4%(411頭中47頭)で,血清型はicterohaemorrhagiaeが8.5%,canicolaが3.2%,hebdomadisが2.7%,autumnalisが2.4%,australisが0.2%であった.年齢別では幼若犬より成犬の陽性率が高い傾向がみられたが,雌雄および飼育環境(室内飼育/室外飼育)の違いによる陽性率に明らかな差は認められなかった.
―キーワード:犬,レプトスピラ抗体.

------------------------------日獣会誌 61,645〜647(2008)




† 連絡責任者: 河南明孝(あど動物病院)
〒520-1216 高島市安曇川町中央1-2-18
TEL・FAX 0740-32-3773
E-mail : kawamina@topaz.plala.or.jp