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原 著

牛の腸閉鎖の解剖学的検討

村 上 隆 之

宮崎大学農学部(〒889-2192 宮崎市学園木花台西1-1)

2007年8月29日受付・2008年1月15日受理

要   約

 宮崎大学で剖検された牛の7,610例中166例に腸閉鎖が認められ,そのうち114例は直腸肛門奇形,49例は結腸閉鎖,2例は空腸閉鎖,1例は回腸閉鎖であった.直腸肛門奇形の114例中99例には合併奇形が認められ,そのうち44例に泌尿生殖器系への瘻孔,49例に泌尿生殖器系のその他の奇形,43例に心奇形,34例に脊柱の異常が合併していた.ホルスタイン種における結腸閉鎖の出現頻度は3.11%で,それは黒毛和種における0.07%より高かった.
―キーワード:直腸肛門奇形,牛,結腸閉鎖,腸閉鎖.

------------------------------日獣会誌 61,613〜616(2008)




† 連絡責任者: 村上隆之(宮崎大学農学部)
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