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| 重度の肺高血圧症を合併した動脈管開存症に 外科的結紮術を実施した犬の3例 |
山 下 美 佳1） 柴 﨑 哲2）†
| 1）大阪府 開業（〒562-0035 箕面市船場東2-3-55） 2）東京農工大学農学部（〒183-8509 府中市幸町3-5-8） |
（2007年4月23日受付・2007年11月1日受理）
要 約
心雑音を主訴に来院した若齢犬の3頭を，動脈管開存症と診断した．心エコー図検査および心カテーテル検査によって，3頭ともに重度な肺高血圧症を伴うが，かろうじて左―右短絡の病態にあると評価した．手術可能と判断し，ジャクソン変法または直接法にて外科的動脈管結紮術を実施したところ，何ら合併症をきたさず良好に経過した．いずれの症例も，術後4年を経過するが臨床症状は認められていない．重度な肺高血圧症を伴った動脈管開存症は，術前術中の血行動態を心カテーテル検査によって十分に評価すれば，外科的根治術の適用が可能であると考えられた．
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