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短 報

心収縮性の低下および心室副収縮が認められた
フェレットの1例

竹村直行   宮川優一   戸田典子   広瀬 昶

日本獣医生命科学大学獣医学部(〒180-8602 武蔵野市境南町1-7-1)

(2007年4月16日受付・2007年9月18日受理)

要   約

 約1カ月前からの運動不耐性に加え,1週間前からの断続的な発咳を主訴にフェレット(去勢雄,5歳,体重1.25kg)が日本獣医生命科学大学付属動物医療センターに来院した.身体検査では,頻脈および不整脈が聴取された.心電図検査では心室副収縮が記録された.胸部X線検査では,心陰影の拡大は軽度であったが,Mモード心エコー法により,拡張期左室内径の拡大および左室短径短縮率の低下がみられた.テモカプリルおよびアテノロールの経口投与を開始したが,第192病日に突然死した.
―キーワード:フェレット,心不全,副収縮.

------------------------------日獣会誌 61,386〜389(2008)

 

† 連絡責任者: 竹村直行(日本獣医生命科学大学獣医学部獣医学科獣医内科学教室)
〒180-8602 武蔵野市境南町1-7-1
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