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肝破裂が認められた猫の全身性アミロイド症2例 |
1)八仙会動物医療研究部(〒881-0012 西都市小野崎2-27) 2)宮崎大学農学部(〒889-2155 宮崎市学園木花台西1-1) 3)鹿児島大学農学部(〒890-0065 鹿児島市郡元1-21-24) |
要 約
猫白血病ウイルス陽性猫2例において,剖検で肝破裂と血腹が認められた.1例では臨床的に重度の肝腫大と腎腫大,重度の高ビリルビン血症,および腎リンパ腫を示唆する細胞所見が認められ,化学療法に反応せず死亡した.もう1例は骨髄異形成症候群による慢性貧血の治療を受けており,高ビリルビン血症を示して死亡した.病理組織検査では,2例ともに肝臓に重度のアミロイド沈着が認められた.より軽度のアミロイド沈着は腎臓や他の臓器にも認められ,全身性アミロイド症と診断された.これら2例の肝破裂はアミロイド症に関連していると考えられた.
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