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沖縄県で分離された牛流行熱ウイルスの分子疫学的解析 |
1)沖縄県家畜衛生試験場(〒900-0024 那覇市古波蔵112) 2)沖縄県中央家畜保健衛生所(〒901-1202 南城市大里字大里2505) 3)(独)農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所九州支所 (〒891-0105 鹿児島市中山町2702) 4)(独)農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所海外病研究施設 (〒187-0022 小平市上水本町6-20-1) |
要 約
沖縄県で発生した牛流行熱(BEF)の疫学的解析を目的に,1988年から2004年に沖縄で分離されたBEFウイルスのG遺伝子の分子系統樹解析を実施したところ,沖縄および台湾分離株は,ワクチン株であるYHL株やオーストラリア分離株とは異なるグループからなり,さらに,1980年代分離株と1990〜2000年代分離株の2つのクラスターに分けられた.同一年に分離された沖縄と台湾分離株は高い相同性を示した.沖縄分離株とYHL株間では中和エピトープ領域に4カ所のアミノ酸の置換が確認されたが,ワクチン接種牛の血清は分離株に対しても同等の中和抗体価を示した.
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