会報タイトル画像


地方会だより

学会年次大会における「骨髄ドナー登録会」の開催
−平成19年度学会年次大会(香川)でのドナー登録会報告−


湊  惠(香川県獣医師会会長)

湊  惠
 先般,本県で開催された平成19年度学会年次大会には遠路また,ご多忙の中多勢のご参加を賜り,無事終了することができたことはご参加の皆様方の多大なご協力とご支援の賜物と衷心よりお礼を申し上げる次第である.
 このたびの学会年次大会では,学会行事の一環として既に各位にはご案内のとおり,白血病等血液難病に苦しまれている多くの方々を救済するため,善意の活動を続けておられる,香川県赤十字血液センターの協力を得て日本骨髄バンクを支援するための「骨髄ドナー登録会」を実施させていただいた.
 この骨髄ドナー登録については,1992年1月日本赤十字社による骨髄提供の仲介・推進を目的としたドナー登録受付開始以来,財団法人骨髄移植推進財団の事業として,各都道府県並びに日本赤十字社等の協力とボランティアの方々の支援により推進されているが,登録は主に献血ルームや保健所等で受け付けるものの,もっと身近に登録できる機会を提供することが効果的であるとの考えから,日本赤十字社をはじめとする地方自治体や官公庁,企業等の協力を得て,全国各地で今回のような登録会が開催されている.
 本会では,先の大阪で開催された第28回動物臨床医学会年次大会での当該コーナーの設置を知り,獣医界においてもかかる難病対策へ協力ができないものかと考え,初めて今回,本コーナーの設置に取り組んだものである.そして,その結果,本登録会には30人(男性20人,女性10人)もの登録実績を得ることができ,県並びに同財団より感謝の意を表されるに至った.
 同財団では,ドナー登録の目標を30万人と定め活動を続けてきたが,本年1月15日にこれを達成され,難病を持つ方々に朗報がもたらされたところである.しかし,日本で骨髄移植を必要とする患者は,毎年少なくとも2,000人以上存在し,ドナー候補者が見つからない患者が,約2割にものぼっているという現状にある.
  今後とも,一人でも多くの患者を救うために,一人でも多くの協力が必要と考えられ,日々命と向き合う,我々獣医師,一人一人が骨髄移植と骨髄バンク事業について理解し,ドナー登録の重要性を認識するとともに,獣医界全体で本事業の支援に努め,引き続き次回学会年次大会の会場,さらには様々な機会において,「骨髄ドナー登録会」が実施されることを祈念する次第である.
(財)骨髄移植推進財団からの感謝状
(財)骨髄移植推進財団からの感謝状

平成19年度学会年次大会(香川)でのドナー登録会ブース
平成19年度学会年次大会(香川)でのドナー登録会ブース


† 連絡責任者: 湊  惠(香川県獣医師会)
〒769-0103 高松市国分寺町福家甲3871-3
TEL 087-874-1877 FAX 087-870-6380
E-mail : kagawaken.ju@luck.ocn.ne.jp