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行政・獣医事

動物用医薬品副作用症例報告
(平成17年10月分)

薬事法第77条4の2に基づく動物用医薬品副作用症例報告を次のとおり掲載する.


医 薬 品 の 名 称
(製造(輸入)業者名)

副 作 用 発 現 動 物

副 作 用 等 発 現 の 概 要 及 び 転 帰
メタカム0.5%注射液

ベーリンガーインゲルハイムベトメディカジャパン(株)

製造番号:S20802

種 類


年齢等

投与前の健康状態

疾患等

関連医薬品の投与歴等

投与量

投与法

投与
年月日
併用薬 副作用発現年月日
(投与後時間)

副作用等の
種類

講じた
処置

転帰

ミニチュア・ダックスフンド
3歳
7カ月
そ径ヘルニア なし 0.2mg/kg皮下投与 平成17年
10月31日
麻酔前投与薬(ジアゼパム,ケタミン)

麻酔薬(イソフルレン)

輸液(乳酸化リンゲル液)

抗生剤(アンピシリン,ビクタス)
平成17年
10月31日
出血傾向
平成17年9月12日及び平成17年10月17日に活性凝固時間1分を記録した犬において,本剤及び併用薬投与の後行った手術時は活性凝固時間5分以上
エピネフリン,
リドカイン,
電気メスによる止血
回復

《企業の意見及び対応》

  • 担当獣医師 : 本剤との因果関係が疑われる.
  • 企    業 : 現在までのところ,コントロール試験において,メタカム0.5%注射液投与による出血時間延長を示唆する報告はない.本症例において手術約1カ月〜半月前の活性凝固時間は正常であったが,その血液検査以降から手術の直前の血液検査データが欠損しているため,手術中の出血時間の延長とメタカム0.5%注射液投与との関連は判定し難いと思われる.しかし,今後同様の事例の情報収集,調査分析に努め,必要があれば適切な対応を行うこととしたい.

家畜衛生週報(No. 2901)より