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短 報

脾臓原発リンパ腫の猫の1例

三島浩享1)†   酒井洋樹2)   小川 高1)

1)静岡県 開業(〒427-0043 島田市中溝4-12-3)
2)岐阜大学応用生物科学部(〒501-1193 岐阜市柳戸1-1)

(2007年6月28日受付・2007年8月13日受理)

要   約

 元気食欲の低下を主訴に来院した11歳雄の雑種猫に脾腫および汎血球減少症を認めた.プレドニゾロンによる治療に反応がみられなかったため脾摘術を行ったところ,汎血球減少症の改善が認められた.摘出した脾臓は病理組織学的検査ならびに組織化学的検査よりB細胞性リンパ腫と診断された.本症例はリンパ節に異常がみられなかったことから,脾臓原発リンパ腫と診断した.臨床経過から,本症と汎血球減少症の関連性が示唆された.
―キーワード:猫,汎血球減少症,脾臓原発リンパ腫.

------------------------------日獣会誌 61,306〜309(2008)

 

† 連絡責任者: 三島浩享(小川動物病院)
〒427-0043 島田市中溝4-12-3
TEL 0547-37-3280 FAX 0547-37-0952
E-mail : takashi99@mail.wbs.ne.jp