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原 著

対州馬と宮古馬におけるロドコッカス・エクイの疫学調査

高井伸二1)†  井 勝則2)  下里盛雄3)  殿川 剛4)  清水菜奈子1)
佐々木由香子1)  角田 勤1)  椿 志郎1)

1)北里大学獣医学部(〒034-8628 十和田市東23番町35-1)
2)対州馬振興会(〒817-0013 対馬市厳原町中村606-19)
3)宮古馬保存会(〒906-0012 宮古島市平良字西里186)
4)長崎県県南家畜保健衛生所(〒859-1415 島原市有明町大三東戊908-1)

(2007年5月16日受付・2007年7月17日受理)

要   約

 対州馬を飼育している8軒の農家と宮古馬を飼育している6軒の農家におけるロドコッカス・エクイの疫学調査を行った.対州馬の糞便17検体中10検体(59%)と8つの飼育牧場の土壌23検体のすべて(100%)から,宮古馬の糞便7検体中4検体(57%)と6飼育牧場の土壌20検体のすべて(100%)からロドコッカス・エクイが分離された.対州馬糞便由来株100株と土壌由来株230株,宮古馬糞便由来株13株と土壌由来株100株について強毒株が保有する毒力関連抗原遺伝子(vapA)の存在をPCRで検索したところ443株のすべてが陰性で,無毒株であることが明らかとなった.また,聞き取り調査でも本症の発生は過去に遡っても確認されなかった.
―キーワード:無毒株,在来馬,ロドコッカス・エクイ.

------------------------------日獣会誌 61,201〜204(2008)

 

† 連絡責任者: 高井伸二(北里大学獣医学部獣医学科獣医衛生学研究室)
〒034-8628 十和田市東23番町35-1
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