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行政・獣医事

動物用医薬品副作用症例報告
(平成17年10月分)

薬事法第77条4の2に基づく動物用医薬品副作用症例報告を次のとおり掲載する.



医 薬 品 の 名 称
(製造(輸入)業者名)

副 作 用 発 現 動 物

副 作 用 等 発 現 の 概 要 及 び 転 帰
デュラミューン5
(ジステンパー・犬アデノウイルス(2型)感染症・犬パラインフルエンザ・犬パルボウイルス感染症混合生ワクチン)

共立製薬 (株)

製造番号:101168A

種 類


年齢等

投与前の健康状態

疾患等

関連医薬品の投与歴等

投与量

投与法

投与
年月日

副作用
発現
年月日
(投与後
時間)

副作用等の
種類

講じた処置

転帰

ポメラニアン
3月齢 健康 平成17年9月30日に2種混合ワクチン接種 1ml(1バイアル),皮下注射 平成17年
10月29日
平成17年
10月29日
虚脱,嘔吐
接種前の臨床観察において,特に異常等が認められなかったため,平成17年10月29日16時00分に本剤を接種した.帰宅後の16時30分頃に元気減退,虚脱,嘔吐が認められたため17時00分に再来院した.すぐに処置を実施し,入院にて経過観察したが,症状は改善されず平成17年10月30日9時00分頃に死亡を確認した.
ボスミン,
デキサメサゾン
死亡

《企業の意見及び対応》

  • 担当獣医師 : デュラミューン5接種後のアナフィラキシーショックによると思われる.
  • 企    業 : 本剤接種前の健康状態は良好で,接種後30分程度で元気減退が認められていることから,本剤との因果関係は否定できない.担当獣医師の報告によれば,入院後の経過はボスミンとデキサメサゾンの注射により改善がなく死亡したというものであるが,死亡したのが本剤接種から約17時間後であり,夜間を挟んでいるためにその過程の情報がやや乏しいため,詳細は不明である.
  • 対    応 : 使用説明書には副反応発生の可能性を明記し,副反応が認められた場合には適切な処置を行うことを注意喚起している.今後も関連安全性情報の収集に努め,必要に応じて注意喚起等の対応をしたい.
 
家畜衛生週報(No. 2894)より