沖縄県で発生したBrucella canis による犬の集団流産例 |
又吉正直1)† 屋富祖 昇2) 高木和香子2) 工藤俊一3)
1)沖縄県家畜衛生試験場(〒900-0024 那覇市古波蔵112)
2)沖縄県中央家畜保健衛生所(〒901-1202 南城市大里字大里2505)
3)沖縄県 開業(〒901-1116 島尻郡南風原町字照屋8-1)
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(2006年11月29日受付・2007年5月31日受理)
要 約
2005年9月から2006年1月にかけ沖縄県の2ブリーダーケンネルにおいて,胎齢45〜50日の16頭の犬の集団流産が発生した.最後に流産した個体(プードル,2歳)から娩出された胎子について病性鑑定を行った結果,グラム陰性短桿菌が純培養状に分離された.生化学的性状とBrucella 属特異遺伝子であるBCSP31のPCRおよびomp31 のPCR-RFLP解析によりBrucella
canis と同定された.試験管凝集反応による抗体検査では,流産個体および同居雄は16頭(雄6頭,雌10頭)が160倍から1,280倍の抗体価で陽性であった.当該ケンネルでは全頭の抗体検査の結果,抗体価640倍以上を示す個体の淘汰とミノサイクリンの経口投与(10mg/kg,1日2回,60〜90日間)により抗体は陰転し,清浄化が図られたもとの考えられた.
―キーワード:流産,Brucella
canis,犬ブルセラ症,PCR.
------------------------------日獣会誌 61,59〜63(2008) |
† 連絡責任者: |
又吉正直(沖縄県八重山家畜保健衛生所)
〒907-0022 石垣市字大川99
TEL
0980-82-2041 FAX 0980-83-8292
E-mail : matayoma@pref.okinawa.lg.jp |
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