この週末は,天候が悪く少し寒くなりましたが,立冬を過ぎたというのに,東京では,11月に入ってからも陽気の穏やかな日には「小春日和」を通り越し,外を歩いていると汗ばむほどです.
ところがそれほど寒くなくても,いったん日が落ちると,鍋物と燗酒が恋しくなるのがこの季節の常.我が家でも,「そんなこといっても.材料が何もないわよ.」,「豆腐ぐらいはあるだろ.」と,ひともめあった後で,結局「じゃ,湯豆腐で一杯」ということになります.
我が家の湯豆腐は昆布と鰹節でだしをとります.そこはオヤジのこだわりで,築地の乾物屋で手に入れた真昆布を水に入れてごく弱火にかけ,沸々ときたら取り出して,沸騰したら上質の鰹節を大量に入れてからすぐ火を止めて……
このだしは家族にも好評です(費用と手間を考えると,我が家の奥様常用の「○の素の鰹だし」に負けるわけがありません.).だしのにおいがし始めると,犬まで台所にやってきます.私の足元にうずくまって,「早く,鰹のだしがら……くださいな.」とじっと手元を見ています.
湯豆腐の後は,残っただしでうどんでも,ラーメンでも,麺類がとてもおいしくいただけます(おすすめは素麺を使って,博多ねぎ(浅葱)ととろろ昆布を大量に入れた温麺.).
しっかりとだしをとって料理に使うと,気分もいいものです.今夜にでも,いかがですか.
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